新象展小史 創立

1957年(昭和32年)

1957年(昭和32年)11月15日旧美術文化協会の東京地区を中心とした会員約40数名により、新団体創立準備会を設立し活動を開始した。

当時社会的背景は新団体創立にとってむしろ不利な状況であった。古い公募美術団体の中には、その目的を失い醜聞も多く、公募美術団体無用論が美術関係者の間におこりつつあったからだ。また前衛活動にはつきものの多種多様の難事が累積しており、準備会員の骨肉を削った。この時、福沢一郎氏による精神的声援は大きな支えとなった。

1958年1月11日新象作家協会が誕生し、同日東京丸の内山水楼において発足総会を行った。創立の挨拶文に「常に新しい酒は新しい皮袋にということわざの通り、新象作家協会という容器は常に新しい作家達の…….」というように日本全地区より、旧友、親友の新鋭の作家達が勇躍上京参加した。

  • 創立会員 70名 、 準会員 59名
  • 第一次協会事務所 配島庸二(配島の配はくさかんむり。ワープロ表記にはないので配を使う)

    • 【世相】天照景気、なべ底不況(〜1958年)
    • 【流行・話題】サイクリング・ブーム、ホッピング、ロカビリー・ブーム、カリプソ(ラテン・アメリカ系のリズム)、パートタイマー
    • 勤評反対闘争、東海村原子炉完成、ジラード事件、南極基地、売春汚職、国連加盟、九州大水害、谷中五重塔焼失、「第五北川丸」沈没
    • 第1回京都アンデパンダン展。東京国際版画ビエンナーレ展。